ペルシャ猫を誰も知らない
ストーリーとか感想とかネタバレとか
イランの首都テヘランでを舞台にした青春音楽ムービー。しかしこれ実話に基づいているというのだから驚きだ。しかもこの映画、17日間の無許可ゲリラ撮影で作られたということで、バフマン・ゴバディ監督はイランを離れているようだ。主役の2人(アシュカンとネガル)も実際に逮捕歴があるミュージシャンで、撮影終了の4時間後には映画さながらに国外に脱出しているという。
純粋に音楽をやるだけでもこれだけいろいろな制限があることを初めて知った。いやむしろイランにはロックなんてないとおもっていた。ところがロックだけじゃなくてメタルもあるしヒップホップもあるし。伝統のペルシャ音楽も当然ある。そのことに無自覚すぎた。
主人公二人がバンドを組んでコンサートを開催しその後海外に脱出だというのが話の筋。その過程でいろんなことが起こる。最初の協力者は音楽のためなら何でもござれの便利屋ナデル。こいつがかなり面白い。とにかくしゃべりまくる。そしてナデルのバイクに主人公二人がまたがって3人協力者を次々に訪ねていくところはなかなかおもしろい。だってこの主役の二人プジョーらしき車を所有しているんですよ。なんでわざわざバイクなんだろう?
ま~行く先々で変な人達に遭遇。パスポートとビザを偽造しているおっさんがいい。適当すぎる。その適当さがいい。そして牛小屋でメタルの演奏してるやつらとかね。
最後、アシュカンがナデルを探しにクラブに乗り込んでいくところがクライマックスで、主役二人が作る音楽も完成しつつ、それをBGMに進んでいく。そして映画冒頭のシーンに繋がる。ナデルがテヘランの市街をバックに写ったかと思うと次の瞬間...
これはそういうことなのか。
正直途中はつまらなかった。イランのインディー音楽シーンをPVのように見せる手法のせいかもしれない。ちょっと退屈だった。でも最後に流れたあの音楽とあのシーンにハッとした。
トレイラー
キャスト・スタッフ
- 監督
- 出演
- ネガル・シャガギ
- アシュカン・クーシャンネジャード
- ハメッド・ベーダード
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2011/04/28
- メディア: DVD
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