剥き出しのエロス「過激派オペラ」を観てきた感想ネタバレ
感想とかをネタバレありで
冒頭からエロい。一瞬髪が短いので男かとおもった。しかしそれは女だった。つまり女同士だった。全編を通してだけど女同士のセックスの描き方がいい。そんな風にするんだと新鮮な気持ちがした。
劇団「毛布教」を立ち上げた女たらしの女性演出家「重信ナオコ」がクズなんです。どうしようもないクズなんですけどなぜか女性に好かれています。きれいでもセクシーでもないのですけど。これは一体なんなのでしょうか。女たらしの秘訣はいたいどこにあるのでしょうか。
旗揚げ公演に向けての稽古がすすむなか、毛布教メンバーがホースで水をかけられ下着姿になり路上に出ていくシーンが有るのですが、そこがとても印象的なシーンだった。なにかが解き放たれたように思えました。
演劇に対する個人的で勝手な印象で申し訳ないが、演劇人たちには閉塞感とよくわからない暑苦しいほどの熱量を感じている。それがこの映画「過激派オペラ」でも表現されていた。やっぱり演劇の世界とはそういうものなのだろうか。劇場の中ではあんなことやこんなことが繰り広げられているのだろうかという偏見にも似たイメージが、映像として提示されたような思いがした。
重信と結ばれる女性は少ないけど、毛布教のメンバーは全員きっと重信が好きなんだ。重信の奪い合い。だけどそれにはそれぞれのやり方があって、それを成り立たせているツールが演劇である作品作りであり稽古の時間なのでしょう。
過激派オペラはたしかに過激なオペラだった。体全体で表現するオペラだった。ミュージカルとは違う。毛布教の作品で舞台に立つ役者たちはどこか学生運動を彷彿とさせる。重信という名前も、日本赤軍の重信房子を連想させる。なんだか昭和の香りが漂う作品。
テアトル新宿の割引サービスを活用すれば、過激派オペラをお得に観ることができるのでおすすめですよ。 cassettetapes.hatenablog.jp
過激派オペラの予告編
キャスト・スタッフ
出演
監督
脚本
- 吉川菜美
- 江本純子
原作はこちら 股間
- 作者: 江本純子
- 出版社/メーカー: リトルモア
- 発売日: 2006/07/29
- メディア: 単行本
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